昨年九月六日に発生した胆振東部地震の被災地で介護ボランティアとして貢献をした旭川中央交通(柏葉健一社長)に五日、高橋はるみ知事の感謝状が贈られた。

 被災地に駆け付けたのは、同社が運営する高齢者向け住宅「かりのすまい 東光」の柏葉美香さん(56)。柏葉社長の夫人で、統括サービス提供責任者として現場をまとめる立場だ。

 道からの要請を受け、東神楽町のホームヘルプサービスセンターのスタッフ二人と三人でチームを組み、レンタカーで十二日から三日間、避難所となった厚真町の福祉センターで、高齢者を中心に入浴や排せつなどの介護に当った。

 柏葉さんは「災害派遣は初めての経験でした。出発する前は、二泊三日、そんな短くていいんですか? と思っていましたが、とんでもない。体力的にも、精神的にも三日が限界でした」と振り返る。

 テントの中の浴槽には手すりも踏み台もなく介助が大変だった。水道が出ないため、ポータブルトイレを使い、一回ごとに取り替える。何より、余震が怖かったという。一日四、五時間の睡眠で乗り切った。

 「災害が少ない旭川で仕事をしていますから、今回はすごく勉強になりました。例えば、水を入れたらおかゆが出来る備蓄食品の存在。備蓄の重要性を再認識させられました。この経験を施設の運営に生かしていきます」と笑顔の柏葉さんだった。

 この日、高橋知事からの感謝状が東神楽町のホームヘルプサービスセンターにも届けられた。