旭川ゆかりの詩人小熊秀雄(一九〇一―一九四〇)をしのぶ、二〇一九年度の「長長忌(じゃんじゃんき)」が十一月十六日(土)正午から、早稲田奉仕園リバティホール(東京都新宿区西早稲田二ノ三ノ一)で開かれます。小熊秀雄協会(東京・佐相憲一代表)の主催。池袋モンパルナスの会の後援。

 小熊は一九四〇年(昭和十五年)十一月二十日、豊島区千早町のアパートで、肺結核のため亡くなりました。三十九歳の若さでした。「長長忌」は三十八回目。その名は、代表作の一つ、長編詩「長長秋夜(じゃんじゃんちゅうや・朝鮮語で長い長い秋の夜という意味)」にちなみます。

 当日は、金うね、佐川亜紀、小関直人、佐相憲一の四氏が「小熊秀雄の詩『長長秋夜』の世界」と題して対談します。佐川さんは小熊秀雄賞の選考委員、佐相さんは第三十六回小熊賞受賞詩人です。

 また、『旅の文法』で二〇一九年度の第五十二回小熊賞を受賞した柴田三吉さんが、小熊作品と自身の詩を朗読。参加者にマイクを回す「しゃべり捲くれ」の時間もあります。

 「朝鮮よ、泣くな、老婆(ロッパ)よ泣くな、処女(チョニョ)よ泣くな」で始まる「長長秋夜」は、一九三五年に発表されました。日本が朝鮮を植民地支配していた時代。日韓の関係が危機的な状況にあるいま、小熊作品は私たち日本人に、何を語りかけようとするのでしょう。

 参加費は、千円。問い合わせは、佐相さん(TEL080―2015―9969)へ。