「多くの人にその美味さを知ってもらうために、クラフトビールを飲む機会をできるだけ広げたい」と三本雅行さん(40)は黄色いキッチンカーを走らせている。

 三本さんが扱うクラフトビールは、上富良野産のホップを一〇〇%使用した忽布古丹醸造(上富良野町)が作ったビールだ。

 旭西高を卒業した三本さんは老人保健施設に就職。その後、介護施設などの勤務を経て、二〇一〇年に独立。NPO法人をつくりデイサービス施設を開設した。だが、規模拡大を図らなければ将来を展望できない業界に先行きを見出すことができず、悶々と試行錯誤を繰り返している時に出会ったのが忽布古丹ビールだった。

 「テレビドラマでこのビールを知りました。調べると、このビールを飲める店舗は市内に二カ所しかなく、そのうちの買物公園近くの店で初めて飲みました。ビールが好きだった訳ではないのですが、飲むと何かホッとして、頑張るぞ、という気持ちになりました」と振り返る。

 ある会合で、忽布古丹醸造の代表・堤野貴之さんと会えた。そして二〇年七月、「忽布古丹ビールを売らせて下さい」と頼んだところ、思いが通じたのか、業務提携店としてロゴマークなどの使用の許可も出してくれたという。

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