まちなか展示室(七ノ八・ハルニレカフェ二階)で、イラストレーター・あべ路子さんの「おいしいデザイン展」が始まった。

 サンデー毎日に連載(二〇一八―二〇二〇)された俳優の松重豊さんのエッセイ『演者戯言』のために、あべさんが描いた挿絵二十五点を中心に、旭川ガスの広報誌『ほっと』の表紙絵の原画など、“美味しそうな”作品が並んでいる。

 『演者戯言』も、二〇二〇年に出版された松重さんの著書『空洞のなかみ』(毎日新聞出版)も、挿絵はモノクロで、読者をとてもがっかりさせていた。今展はフルカラーだぞ。バンザーイ。 

 会場のまちなか展示室は、東旭川町東桜岡でものづくりをする丹野製作所とtek(テク)が運営し、丹野雅景さん・ゆりさん夫婦の作品や製品を展示販売、併せて作家の作品展示も行う、かわいいスペースだ。

 建物そのものが不思議な空間。分かりにくい入口から階段、暗い廊下、小さなドア…、おとぎの国に迷い込んだような気分になれる。ドキドキ。

 開廊も“おとぎ的”で、毎週金曜日の午前十時から午後三時。今月十七日だけ、午後六時半までオープン。同展は十月八日まで。

 入場無料。緊急事態宣言中は、要予約(予約フォーム https://airrsv.net/tannoseisakujo/calendar)。

 問い合わせはメール(info@tek-toys.net)で。(工藤稔)