天売島でのオロロン鳥(正式名称ウミガラス)の飛来数が今年、百羽を超えたことを記念して、音楽人形演劇「True Life」が八月四日(木)、東川町複合交流施設せんとぴゅあⅠ(北町一)講堂で開催される。海の宇宙館、木偶舎、せんとぴゅあ図書パートナーズとしょりんの主催。

 中心となって企画・制作を進める人物の一人が、自然写真家の寺沢孝毅さん。寺沢さんは昨年、木偶舎を主宰する勘緑(かんろく)さんの人形浄瑠璃を神奈川県で観覧した際に、個人的に勘緑さんと話す機会があり、オロロン鳥が百羽を超えたら一緒に記念の演目をやろうと意気投合したという。

 オロロン鳥は絶滅危惧種で、二〇〇二年には十三羽まで激減したが、一九八二年に天売島に移住した寺沢さんらが調査・保護活動を続けてきた結果、今年に入ってようやく百羽を超える個体が確認された。寺沢さんは、オロロン鳥が百羽を超えたあかつきには、何か環境に関するメッセージを発信をしたいと準備していたという。

 今回上演される人形演劇はオリジナルの演目で、東川、天売、札幌で開催される。ストーリーの詳細はまだ明らかにされていないが、映像、写真、生演奏をマッチさせ、「天売島がどういう島なのかわかるように工夫したい」と寺沢さんは話す。

 演者は、勘緑さんと寺沢さんの他に、篠笛演奏家の阿部一成さん、ノンジャンル音楽家のおおたか静流さん、ウインドシンセサイザー奏者の住友紀人さんが参加する。

 開演時間は午後六時半(五時半開場)。入場料金は無料(カンパ制)で、事前予約が必要。予約・問い合わせは東川町文化交流課(TEL82―4245)へ。