廃棄物収集運搬業を行う旭川一般廃棄物処理社(湯野信一社長、永山二ノ三)が四月二十日、まちなかをジョギングしながらゴミを拾う「プロギング旭川」を開催した。

 「プロギング」は、スウェーデン語の「plockaupp(拾う)」と、英語の「jogging(走る)」を合わせた造語で、スウェーデン発祥の新しいフィットネス。自分たちが暮らす環境と、参加する人の双方にポジティブな活動として、現在、世界中に愛好家が増えているという。

 同社は昨年、路上ゴミの分布状況を調査しデータ化するサービス「タカノメ」を導入したのをきっかけに、「市民となにをどう共有すれば、まちが美しくなるか」を問いながら実証実験を行う「PICK Project(ピックプロジェクト)」を発足。その第一弾として、同社のデザインコンサルティングを務める安食真さんや、旭川デザインプロデューサーの珊瑚直志さん、横井昂也さんらがメンバーに加わり、今回のイベントが企画された。

 当日は、親子連れなど三十人ほどが参加し、買物公園周辺を大人コース(三㌔)と、子どもコース(一㌔)に分かれて実施。参加者は、同企画のためにオリジナルで製作された、ゴミを入れるためのバッグを肩にかけ約四十分間、ゆっくり走りながら、路上に落ちているゴミを拾った。

 六人で参加した、旭川龍谷高校生徒会の会長・竹内日葵さん(17)は「思っていたよりゴミがたくさん落ちていて、特に空き缶やタバコの吸い殻が多かった。途中、ゴミを取り合ったりするなど、楽しみながらゴミ拾いができて良かった」と笑顔を見せた。

 同社の湯野永知専務はイベントを終えて「私自身も一緒に参加して、とても楽しめた。普段、体をあまり動かさないので、走りながら、ゴミを拾うためにしゃがむという動作が良い運動になった。このプロジェクトは『からだもこころもまちも健康に!』が合言葉。楽しみながらゴミ拾いをすることで、路上にゴミを捨てないことや、分別が必要なことなど、ゴミに対する意識の向上につながれば。今回の反省を生かして内容をブラッシュアップしながら、今後も活動を継続していきたい」と語った。(東寛樹)