「男の茶の湯」の教室が三周年を迎えて、記念の茶会が十四日、アートホテル旭川(七ノ六)で開かれた。
先生の佐藤宗章さん(65)は元高校教師。男性や外国人に気軽に日本の伝統文化、茶の湯に親しんでもらおうと二〇二一年十月から、茶房はなより(二ノ七ヨシタケ二号館一階)を会場に、月一回立礼卓(りゅうれいたく=イス席)による教室を始めた。
スタートから三年を過ぎた現在、お弟子は四人。知人や家族を招いて企画した記念茶会には、十八人が集まった。男性は袴姿、女性も和服姿が多かった。この日は教室で三年学んた弟子たちに先生から、茶名が授けられた。
まずは、平原宗博さんが一緒に習っている四人に、お点前をふるまった。茶菓子は、ハロウィンにちなんだかわいい形。佐藤先生の知人の手によるオリジナルだという。続いて十川宗信さんが女性五人と平原さんにお茶を立てた。宗博さん、宗信さんともに緊張の様子。お点前が終わると、一同から拍手が送られた。
食事の後は、佐々木宗順さんが残りのゲストたちにお点前をふるまった。「緊張した」と佐々木さん。神妙な表情で役目を果たした。
佐藤先生は、「令和三年十月、『自分と向き合う力』『動じない心』を養い、日常の生活に活かしてほしいと始めました。三年経ったいま、月一回、顔を合わせて稽古する仲間が、すっかり一人前の『数寄者(すきしゃ)』になったと感じ嬉しく思っています。これからも『楽しく』の気持ちを大切にして、美味しい茶を点てていきたいと考えています。一緒に楽しみたいという人、歓迎します」と話した。
「男の茶の湯」教室は、会場を神楽公民館に移して、座敷で正座する本来の茶の湯の形で、毎月一回、第三日曜日に行う予定。問い合わせは佐藤さん(TEL 54―3885)へ。
(工藤稔)