旭川市内の高校演劇部の有志らで構成される劇団「氷点華」の公演「イチゴスプーン」が五月二十四日(土)、市公会堂(常磐公園)で行われた。
同劇団は一九八〇年代、「樹氷」の名称で発足したのが始まり。二〇〇四年に一度解散するが、〇八年に現在の「氷点華」として再結成された。
十七回目の公演となる今年は、旭北、旭西、旭南、旭永嶺、旭農、旭商、旭工、旭実の八校が参加。メンバーらは三月末にオーディションを行い、四月以降、放課後や休日などを利用して連日、稽古に励んできた。
同作品は、茶道部に所属する、特別な「パワー」を持つ男子生徒三人を中心に繰り広げられる学園コメディ。劇中には観客の笑いを誘うセリフや動きがいくつも散りばめられており、会場からは何度も笑いが起きていた。
全二回の公演には、延べ四百七十人ほどが来場。二回目の公演後、全団員が舞台に出てあいさつすると、観客からこの日一番の大きな拍手が送られた。
演出担当の可知舞子さん(旭南三年・17)は「お客さんの笑顔を直に見られたのが何よりも幸せ。声も通っているし、動きも大きいし、みんな素晴らしかった。文句なしに今日が一番の出来ばえ。中だるみしたタイミングで、みんなと本音で話し合えたのが良い結果につながったと思っています」と振り返る。
実行委員長の萬城目ひなたさん(旭北三年・17)は「今回の劇は、考えるよりも笑ってもらう作品でした。それをお客さんがたくさん笑ってくれていたので、大成功ですね。演出担当の頑張りに、役者も裏方もみんなが応えてくれました。見てくれたお客さんも、参加したみんなも、また来年が楽しみだなと思ってもらえたなら嬉しいです」と笑顔を見せた。(東寛樹)