産婦人科のアイ・ウィミンズクリニック(石川睦男院長(66)、十九床・うち特室一床、個室十床)が市内神楽三ノ十二に七月一日、オープンする。院長の石川さんは旭川医科大学の元副学長で、同大付属病院長を務めた実績を持つ。

アイ・ウィミンズクリニック医師は石川さんの他、旭川医大に勤務していた田熊直之さん(45)と日高康弘さん(43)の三人体制で、急救患者に二十四時間対応する。同クリニックでは、自宅にいるようなリラックスした雰囲気の中で出産ができるLDRシステムを採用しており、陣痛、分娩(ぶんべん)、回復を同じ部屋でおこなう。お腹の中の胎児の様子をみるテレメータは無線で画像を送ることから、お母さんは自由に動くことができる。多くの医療機関では有線を使用しており、お母さんの行動範囲は限定的なものになっていた。

また、通常分娩は家族の人たちがそばで見守ることができ、帝王切開など手術を必要とする場合も、手術室とガラスで仕切られた見学室から見ることができる。

石川さんは「二次医療までは当クリニックで対応できます。三次医療が必要な場合でも大学病院と常に連携を取っており、全面的なバックアップをしてくれることになっています」と語り、どのような緊急患者にも対応できる体制を取っている。

産科ばかりでなく、婦人科にも力を入れる。若年化の傾向がみられる子宮ガンの早期診断や、出産や更年期が原因で骨盤内の臓器を支える筋肉などが緩み、臓器が膣の中に落ち込み体外に出てしまう骨盤臓器脱などを最新の医療技術を用いて診断・治療にあたる。

道内では産婦人科の減少が著しく、道北の上川・留萌・宗谷管内でも安心して出産ができる医療機関は限られている。そんな中、最新医療技術をもった医師やスタッフ、機器を完備した同クリニックの開業は地域住民に大きな安心をもたらすことになる。

内覧会26~28日

開業に先立ち、地域住民を対象にした内覧会が二十六日から二十八日までおこなわれる。二十六日は午前十時~午後三時。二十七・二十八日は午前十時~午後五時。医師やスタッフが説明にあたる予定だ。

同クリニックの診療時間は午前九時~正午と、午後二時~五時。水・土曜日は午前九時~正午。日・祝日は休診。