まぁ、いつもの飲み仲間のうちの何人かは、同調するとは予想していた。それも、さほどの蓄えのないヤツに限って、「そんな、こちらから求めてもいない、お恵みみたいな金、受け取れるかってんだ」などと、宵越しの銭は持たねぇ江戸っ子気取りで、「おめえに任す」と言ってくるだろう、と。だが、今は病床にある、人生の大先輩の女性に「もし、本当に国から給付金なるものが頂けたら、小熊秀雄賞の実行委員会に寄付するからね」と笑顔を添えての申し出を受けようとは思わなかった。へそ曲がりの私のごとき、懐はいつも寂しいけれど、片意地を張ることをよしとする人って、少なからずいるんだ。

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