JT(日本たばこ産業)は全国のNPO法人を対象に青少年育成につながる事業に助成をおこなっている。今年度は全国から百八十一件の応募があった中から四十四法人が選ばれた。

 JT道支店(小林秀行支店長)管轄内からは旭川に拠点をおくNPO法人「ラポラポラ」が選ばれた。ラポラポラ代表の工藤和彦さんは本紙に『アール・ブリュットな日々』を連載中で、陶芸家であるとともに、知的・精神的に障害のある創作者の芸術活動を支援するラポラポラを立ち上げて活動している。

 十七日、JT旭川営業所(上野孝生所長)で助成金交付式がおこなわれ、小林支店長から工藤代表に助成金百五十万円の目録が渡された。

 この後、工藤代表が映像を使ってラポラポラの活動について解説。アウトサイダー・アートと呼ばれている知的・精神的障害のある創作者の作品が、既存のアートとは異なる感覚でつくられていることをはじめ、特に海外で注目されている現状や、これまで閉鎖された空間でつくられていた作品が外の世界に出ることで、地域の人々や家族との関係が変化することなどについて、具体例をあげて説明した。

 工藤代表は「障害をもっている人たちのアートを、より多くの人たちに知ってもらう機会をできる限りつくるために、この助成金を使いたい」と語っていた。