突然母を亡くした小学六年生の古田幸さんが日常の出来事や母への思いを綴った詩、そして古田さんの家族を写真家・細江英公さんが撮ったドキュメンタリー写真・詩集「おかあさんのばか」(窓社・二千二百円+税)の展示会が十六日(土)から、こども冨貴堂(七条買物公園)のギャラリーKID’Sで開かれる。「おかあさんのばか」事務局の主催。

 三島由紀夫をモデルとした写真集「薔薇刑」などを手がけ、世界的に知られる写真家・細江さんの四十年前の作品。小六の少女が時折みせる母の顔、寂しそうな顔、子どもの顔。子を気遣う父の姿などがリアルに写し出されている。

 「この本に出会った頃、母を亡くし、子どもの年齢も近く重なるところが多かったのでしょうね。六年生の少女が、『私は女だ、おかあさんのかわりに』と父と兄を支えて生きていく覚悟を思わせる詩に、胸をうたれてしまったのです」と同事務局の吉岡文(あや)さん(53)。二年越しで展覧会と朗読会の準備をしてきた。

 二十三日(土)午後一時半から、同事務局メンバーによる詩の朗読会が開かれる。場所はこども冨貴堂の二階。

 観覧・参加費無料。問い合わせは、吉岡さん(090―3892―3364)か、こども冨貴堂(℡25―3169)へ。