岩田道夫さんの遺作展「のんびりほとけさまのうた」がきょう二十一日(火)から、ヒラマ画廊(二ノ八)で開かれます。

 岩田さんは一九五六年、網走市生まれ。北大理学部に入学しましたが卒業を目前に中退。札幌で絵画や童話、詩の創作に専念し、八九年に旭川に移り住んで、旭川の自然を題材にした作品を数多く書(描)いてきました。特にアイヌ民族の聖地とされる嵐山に心惹かれ、チノミシリ(アイヌ語で、我ら・祭る・山)と題する作品を多く残しています。童話と散文詩集『雲の教室』、詩集『ミクロコスモス・ノアの動物たち』、詩画集『チノミシリ』などを自費出版し、九二年に『雲の教室』で日本児童文芸家協会新人賞を受賞。二〇一四年、五十八歳で急逝しました。

 岩田さんはほとけさまを好んで描きました。トンボにちょこんと乗っかった、ほとけさまの笑顔は、ほのぼのとした気分にさせてくれます。ほとけさまの絵約二十点のほか、油・水彩画、グラフィック、アクリル画などを展示し、一部を除いて販売します。

 見ものは、約二㍍四方の耐火ボードに描かれた、ほとけさまです。生前交流のあった友人宅の壁に描いたもので、友人が自宅を改修する時、その部分を切り取って大切にしているものです。

 宇宙物理学者の佐治晴夫さんや童話作家の佐藤さとるさんが、岩田さんの作品集に寄せた序文なども展示する予定です。

 二十六日(日)の午前十時~午後六時(最終日は午後三時)まで。