髙砂酒造(新居隆社長・宮下十七)の新ブランド酒「氷温貯蔵 旭神威」=写真=のお披露目会が二十一日、旭川グランドホテルで行われた。

 長く同蔵の看板商品だった「一夜雫」の後継酒だ。アイヌ語でカムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)と呼ばれる大雪山連峰の源水を使用していることからの命名。新酒の状態で氷温貯蔵し、出荷する際に一度だけ火入れをするのが特徴だ。種類は、フレッシュで華やかな香りとスッキリとした瑞々しい飲み口の「大吟醸酒」と、芳醇な香りと繊細でコクのある味わいで滑らかな旨みのある飲み口が特徴の「純米大吟醸酒」の二種類。どちらも兵庫県産の山田錦を三五%精米で使用している。

 お披露目会には約百九十人が来場した。新居社長は「昨年の一夜雫の製造停止は安全面や気候の問題とはいえ、皆様に大変ご迷惑をお掛けしました。当蔵を代表する酒だったため、それに代わる酒を役職員一同考えてきました。そして、この旭神威が完成し、この先、一夜雫を上回る様な商品になるよう蔵人一同、熱い思いで酒造りに励んで行きたいと思います」決意を語った。

 参加者は、旭神威と、旭髙砂牛のステーキなど日本酒に合う料理を楽しんだ。参加した山内絵里さん(34)は「普段、日本酒を飲む機会は少ないですが、フルーティーで飲みやすいです」と杯が進む様子だった。

 旭神威は大吟醸酒(七百二十㍉㍑・四千五百円)、純米大吟醸酒(同・五千円)。ともに三月三十日(木)から、全国の酒販店などで販売する。