市内東光で鮮魚店を営む大和田忠司さん(65)の友人や知人らで作る大和田会のメンバー十二人が二十二日、住宅型有料老人ホームひばりの森(東神楽町北一東二)の入居者らに、すしを握って振舞った。

 食堂には、老人ホームに隣接するグループホームひばりの入居者とその家族、職員なども含めて約八十人が集まった。この日は敬老会と九、十月生まれの入居者の誕生会を兼ねて行われ、入居者たちの「おめでとう」の声を聞きながら、メンバーたちはすしの準備を進めた。

 大和田さんや旭川グランドホテルで料理長を務めた柴田友久さん(67)らがマグロやサーモン、ヒラメ、甘エビ、シメサバを握り、メンバーの奥さんたちがイクラやトビッコを軍艦巻きにして、一人前十貫を彩りよくトレーに盛り付けた。

 施設を運営するオレンジサポートの岸田利男社長(56)は、「施設ではすしを出すことはありませんから、入居者は今日を楽しみにしていました。このような慰問は本当にありがたい」と笑顔で話した。お年寄りたちは、介護士らの「美味しい?」の問いかけに、口を動かしながら、首をタテに振っていた。

 大和田さんたちが高齢者の福祉施設などですしを振舞うようになって三十年余り。大和田さんは「皆さんに楽しんで、美味しく食べていただければ、こんな嬉しいことはありません。メンバーの協力を得ながら、これからも続けていきます」と話していた。