ビジネスのプランをどのように発想したらよいか、高校生に教える授業が六月十九日、旭川商業高校(曙三ノ三)で行われた。

同校流通ビジネス科二年(七十九人)のマーケティングの授業として行われた。日本政策金融公庫(日本公庫)創業支援部の森田太郎さん(54)と濱田健志さん(35)が東京から来旭して講師を務めた。

一時間目の講師は森田さん。北海道のコンビニ「セイコーマート」を例に挙げて、「『北海道を出ない』『おでんなど、他のコンビニがやっていることはやらない』などの手法でビジネスが成功している」と説明し、ビジネスでは他社とは違う行動が大事だと伝えた。

また森田さんは「世の中にある不便や困りごとを解決するのが、ビジネスの基本です」と伝えた上で、誰の不便を解消したいか、ターゲットを考えるワークを生徒たちに課した。

二時間目は濱田さんが講師を務めた。一時間目に決めたターゲットをもとに、どんな商品・サービスを提供するのか、それを販売するにはどんな経営資源が必要かを考えるワークに取り組ませた。数組のグループが発表し、「メガネをかけている人をターゲットに、ラーメンを食べる時の曇りが気にならないよう、ワイパー付きのメガネを販売してはどうか」「高齢者をターゲットに、スマホの使い方をガイドしてくれる機能が付いた補聴器を作ったら売れるのでは」といったアイデアが出た。

日本公庫では二〇一三年度から、全国の高校生を対象に「高校生ビジネスプラン・グランプリ」を開催している。今年度で六回目で、昨年度は三百八十五校から三千二百四十七件の応募があった。旭商は第一~三回まで連続でベスト百プランに選出された実績がある。

ベスト10に選出されると、来年一月に東京大学の伊藤謝恩ホール(東京都文京区)で行われる最終審査会に出場できる。また最優秀賞を取ったグループには、奨励金二十万円が贈られることになっている。

授業の終わりに、生徒を代表して長沼伶知くんがお礼のあいさつ。「一月に東京大学でプレゼンテーションができるよう、頑張ってプランニングします」と意気込みを述べていた。