ヒラマ画廊(二ノ八・平間明鑑代表)が、一ノ六のクリスタルビル一階に、「ギャラリー甚」と名を変えてオープンした。ビルは、菅原組(菅原康晴社長)の所有で、平間代表と菅原社長の交友が、新ギャラリーを実現させた。「甚」は菅原組の屋号が由来。

 現ヒラマ画廊は、狭い階段を昇った二階にあるため、これまでは百三十号の絵画を搬入するのがやっとで、搬入・搬出も大変だった。また、近頃は高齢の来場者が多く、昇降に苦労していた。

 ギャラリー甚は、ビルの一階正面にあり、約四十平方㍍と約百十平方㍍の二つの展示室を持つ。壁面の高さは二・八㍍、それぞれ二十㍍と五十㍍の展示スペースがある。

 オープン記念として十六日まで開かれている「斉藤矢寸子個展」では、サムホールから百五十号の大作まで、約五十点がゆったりと飾られている。

 平間代表(62)は、「ヒラマ画廊でも目指してきましたが、若手を育てることと、クオリティーの高い作家の作品を紹介する仕事を同時に、もっと力を入れられる場ができました。美術の世界が縮小する状況の中で、菅原社長が決断してくれたお陰です。ゆったりとしたスペースでは、立体作品の展示も可能です。七〇年代、八〇代には立体の作家がたくさん活躍していました。その波をもう一度起こせる拠点にもしていきたい」と話す。

 ヒラマ画廊は、予約が入っている来春三月末まで営業し、四月からは「甚」に一本化する。

 入場無料。午前十一時から午後七時まで。月曜定休。問い合わせは、ギャラリー甚(TEL29―3000)へ。