子育て中の女性六人が編集・発行した『地域から発信する子育てガイド るんるん』が、こども冨貴堂(七ノ八)ほか市内各所で販売されている。市が毎年度発行している『子育てガイドブック』と併せて活用すると、よりきめ細かで、身近な情報が得られる構成になっている。

 子育て中の編集長・佐々木響子さん(38)は二〇一五年から、ブログ「旭川のお母さん応援企画室ルンルン」を開設。ほぼ毎日、子育てについての情報を更新、発信している。

 佐々木さんは、「子育てに頑張っているお母さんたちが知りたいと思っている情報をもっと発信したいという気持ちが強くなり、無謀にもブログで『冊子をつくります!』と宣言し、仲間を募ったのが始まりです」と話す。

 ブログの仲間が仲間を呼び、二十歳代から四十歳代までの、子育て中の女性六人が集まったのが、昨年十月末。言いだしっぺの佐々木さんが編集長となり、ほかの五人が取材、撮影、イラスト、デザイン、校正などを担当した。

 取材担当の渉里美香さん(36)は「妊娠時期から、子どもが小学校高学年くらいまでの、お母さんやお父さん、おじいちゃん、おばあちゃんなど、子育てに関わるすべての人に読んで欲しい。それにまだ子どものいない人たちにも…」と力を込める。
 写真を担当した北ようこさん(40)は「写真もできるだけ身近なものを使いました。誕生日の写真も、こんなケーキとか、こんな料理とか…。イラストも写真では表現できない、すてきなものを載せることができました」と楽しそうに話す。

 子育て中だから、充分な時間が取れないため、インターネットを活用して情報交換を行い、月一~二度の編集会議で内容を詰めていった。赤ちゃん用のバスタブを用意している銭湯の紹介や子ども連れでも気兼ねなく飲食ができる店など、女性目線の編集が随所に見られる。

 印刷資金を得るため、広告や協賛のほか、顔の見える一口千円の「アナログファンディング」も行った。「本当にたくさんの人たちの支えがあって発刊することができました」と笑顔の佐々木さんだ。

 『子育てガイド るんるん』はA五判、四十八㌻。限定千五百部発行で、定価五百円(税込み)。