国際理解教育研究協議会の全国大会が八月二十二日から二十四日までの三日間、旭川トーヨーホテル(七ノ7)をメイン会場として開かれた。

 同協議会は、海外の日本人学校に勤務経験のある教師や、これから日本人学校に勤務を希望する教師などで組織している。大会は世界的に進行するグローバル化の中で、多文化・共生社会の担い手となる人材の育成などを目的に毎年開催している。旭川で初めて開催された第四十六回の大会には、全国から約二百八十人が集まった。 

 二日目に、全国大会としては初めて授業の視察が行われた。参加者は藤星高校と市立愛宕中学校、市立知新小学校、町立東川小学校、旭川東光幼稚園の五班に分かれて視察した。

 東光幼稚園では、外国人講師による英語の授業が公開された。年少・中・長の三クラスそれぞれ約二十分。各クラスのレベルに合わせ、カードに描かれた動物や体の部位などの絵を英語で答え、正解だと、カードをゲットできる。三班に別れて競い、最も多くカードを取った班が勝ちというゲーム。

 今(こん)美奈子副園長によると、八年ほど前から、講師のデイビット・ロングさんによる、遊びながら英語に親しむ授業を年二十回行っているという。今副園長は「子どもたちの英語の習得の早さに驚く」と話した。

 授業を視察した名古屋市内の小学校に勤務する五十歳代の男性教諭は、「講師の指導が良いのか、子どもたちが英語に抵抗なく、積極的に取り組んでいると感じた。だが小学校の英語授業は三年生からなので、卒園した後、二年間のブランクをどうするか、市全体で取り組みを考える必要があるでしょう」と印象を語った。