岩鷲(がんじゅ)会(旭川岩手県人会)の創立百二十周年を記念する式典と、記念誌の発刊記念祝賀会が五日、春光中央青少年福祉会館(春光四ノ八)で開かれた。

 記念誌の発刊に向け、準備段階からほぼ一人で作業を進めていた野中義孝さん(81)は、「当初は十二月の発刊を目指していましたが、印刷や製本などの作業がスムーズだったので、三カ月も早く発刊できました」と話す。

 製作を進める中で、旭川第一小学校の田中真人校長から、様々な情報を提供してもらうなど、たくさんの人の協力のおかげで、より充実した内容になったという。

 「完成に至るまで大変な部分もありましたが、何よりも喜びが大きいですね」と野中さん。初めは会員の分として三十冊つくる予定だったが、印刷・製本を引き受けたディクル工房の清水次幸さん(77)の助言で五十冊に増やした。その後も、記念誌は予想を超える反響で増刷を繰り返し、現在までに百冊を刊行している。

 野中さんは「実は、これで満足していません。現状、何種類も混在している文字の種類を統一しようと考えています。実現できるかどうか分かりませんがね」と、意欲を燃やしている。

 祝賀会では、岩手県の郷土料理「芋の子汁」が振る舞われ、参加した会員らは、ふるさとの味に舌鼓を打った。