大竹英洋写真展「ノースウッズ 生命を与える大地」がギャラリー・ジュンク(一ノ八・フィール旭川五階)で開かれている。

 大竹さんは一九七五年、京都府生まれ。二〇一八年に『日経ナショナルジオグラフィック写真賞ネイチャー部門最優秀賞』を受賞したほか、『春をさがして カヌーの旅』(福音館書店)や『ノースウッズの森で』(福音館書店)などの写真絵本を出版している。今回の展示は『ノースウッズ―生命を与える大地』(クレヴィス)の出版に合わせたもので、大竹さんのこれまでの著書に収録された写真が展示されている。

 それぞれの写真には、著書からの文章が抜粋されて添えられている。

 「このバンビの写真はとってもかわいいですが、実はこの可愛いしぐさは、恐怖や危険を感じた時に起こるフリーズという現象です。写真を見るだけではわからない、自然の中での空気などが、文章を読むことでさらに感じとれるはずです」とジュンク堂書店の鈴木歩さん(53)は言う。

 美しいオーロラなどの自然や、キツネやクマやシカ、そして珍しいウッドランド・カリブーなどの動物たちとどう向き合って撮影したのかなど、想像しながら見るのも楽しい。鈴木さんは「緑や枯れ葉、水の色などの鮮やかな色彩や、ノースウッズの大自然の空気を感じて欲しい。特に子どもたちに見て欲しいですね。たとえ今興味を引かれなくとも、ここで見た写真や触れたノースウッズという土地の空気は、いつか何かのきっかけになるはず」と話している。

 十三日(月)まで。午前十時~午後七時半まで。入場無料。