髙橋健太郎写真展 「A RED HAT 赤い帽子」が、あす十二日(水)から二十四日(月)まで、旭川市民ギャラリー(宮下通十一上川倉庫蔵囲夢内)で開かれる。今年、東川町国際写真フェスティバルで特別作家賞を受賞した作品群だ。髙橋さんは二〇一七年から、旭川に住む菱谷良一さん(98)と、十勝管内音更町に住む松本五郎さん(99)のもとを訪れ、日々の生活を写真に収めてきた。二人は第二次世界大戦中の一九四一年に起きた「生活図画事件」の当事者だ。旭川師範学校(現・道教育大旭川校)の美術部の学生だった二人が、危険思想の流布を理由に治安維持法違反容疑で逮捕された事件。当時、同校美術部では熊田満佐吾教師らのもと、生活や社会の実態をよく観察し、それを絵にする「生活と結びついた美術」を追求する生活図画運動に取り組んでいた。しかし、それらの絵が反国家的であり共産主義的だとされた。熊田教師や多くの美術部員とともに二人も逮捕され、四二年十二月まで旭川刑務所に勾留されて、その後執行猶予付きの有罪判決を受けた。髙橋さんが八十年前の事件の当事者二人の写真を撮るきっかけは何だったのか、撮り続けてきた理由は、その思いを聞いた。

(佐久間和久記者)

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