剣淵町(早坂純夫町長)と社会医療法人元生会(森山領理事長)の「地域医療・全世代型地域包括ケアに関する連携協定」の締結式が八月二十四日、剣淵町役場で行われた。民間医療機関と地方自治体がこのような協定を結ぶのは道内では初という。

 元生会森山病院は二〇一八年から、剣淵町民の健康ケアのために、理学療法士の派遣を行ってきた。このことが今回の包括連携協定につながった。

 締結式で、早坂町長は「町内には診療所はあるが、更なる医療機関を作ることは無理。元生会さんとのこれまでの連携を活かし、地域医療や高齢者介護、福祉のために包括的な連携協定を結ぶことをこちらからお願いしました」と経緯を説明した。

 森山理事長は「元生会は一九六〇年から健康・医療・福祉を掲げ、総合型医療を進めてきた。その集大成が北彩都に建設中の病院を中心としたウエルネスセンターで、社会医療法人の認可も得た。これからは旭川市だけでなく、周辺自治体の住民の皆さんの健康・医療・福祉にも貢献しなければなりません。この協定を剣淵町の皆さんに喜んでいただき、感謝いたします」と協定の目的に触れた。

 今後、剣淵町からの要請に応えるかたちで、元生会が支援体制を整えていくという。森山理事長は「診療所への協力はもちろん、特にウエルネスセンターの主目的でもある、町民の予防医学に力を入れていきたい。将来、医師や看護師、理学療法士、栄養士など、チームとしての支援も考えていく」と力を込めた。