旭川市は十一月二十七日、ヤマト運輸道北主管支店と動物愛護の推進に向けた連携協定を結んだ。

 市動物愛護センター「あにまある」は、適正・終生飼養の啓発や、譲渡の積極的な推進など、イヌやネコの殺処分を減らすための施策に取り組んでいる。同センターで保護するネコのうち、黒ネコが、ほかの色のネコと比べて譲渡に時間を要している。そこで、クロネコのイメージアップを目ざし、クロネコがトレードマークの同社の協力を得ようという試みだ。

 主な取り組みは、同社が市内に構える八つの営業所で、「飼い主募集」のチラシを掲示するほか、配達中のドライバーが迷いイヌ・ネコを見つけた場合に同センターに連絡するなど。

 締結式で、同支店の佐藤賢吾支店長は「ヤマトグループでは、全国で四百ほどの包括連結協定を結んでいますが、動物愛護の協定は初めて。市内で百二十台のトラックが走っているなど、ネットワークの強みを生かして、一匹でも多くの動物の命を守っていきたい」と意気込みを話した。

 西川将人市長は「市民の動物愛護の意識がさらに高まればと考え、現在、動物愛護条例の制定や基金設置の準備を進めている。その中で、今回の取り組みがスタートするということは、大きな意味がある」と期待を述べた。(東寛樹)