旭川の伝統工芸「優佳良織」の再生と継承を目的に活動を続ける「優佳良織工房」(高嶋良樹代表)の作品展が、北洋銀行旭川中央支店(四ノ九)のロビーで行われている。

 同工房は二〇一六年に倒産した北海道伝統美術工芸村(優佳良織工芸館などを運営)の技術の伝承や技術者の養成などを目的に一八年、高嶋さんが立ち上げた。

 高嶋さんは、優佳良織を創始した織元・木内綾さんや息子の和博さん(いずれも故人)と深く親交した縁で、どうしても地域の文化として後世に伝えたいと活動している。

 工房には、現在、織元の薫陶を受けた高い技術を持つ女性職人と、その技術を受け継ごうと学ぶ二人の若手職人が日々、機織りに励んでいる。

 中央支店ロビーの一角に設けられた展示コーナーには、「北海道の手織りつむぎ」「優佳良織の再生について」の解説パネルとともに、額やバッグ、名刺入れなど、年配者にはお馴染みの「優佳良織」の製品約四十点が並んでいる。

 同展は、優佳良織のファンの一人が北洋銀行の行員に提案して実現したという。

 高嶋代表は、「優佳良織が再生して、受け継がれていることを知らない人も多いんです。若い世代に知ってもらう良い機会になると思います」と話す。

 同展は二十一日まで。その後、永山中央支店(永山三ノ四)で今月二十五~六月七日、春光支店(末広一ノ二)で六月八日~二十一日の日程で巡回する。(工藤稔)