旭川市史の編纂作業が二〇一二年度に休止になって十二年。一九四五年以降の編纂の未着手状態が現在も続いている。
市は通史叙述を前提とした市史編纂は困難と判断し、デジタルアーカイブとして構築する作業に着手することにし、第一回の「旭川市史デジタルアーカイブ検討会」を七月二十六日、庁舎内で開いた。
この検討会は、市史編纂にかかわった学識研究者や郷土史ライター、写真家、学生らなど十人で構成。自己紹介を兼ねながら、この仕事に対する姿勢や意気込みを話した。進行役に、前市史編集委員で道教育大学教授の海老名尚氏を選出した。
市総務課の担当者が、市史編纂作業のこれまでの経緯を説明。「財政的に厳しく、編纂に必要な学識経験者など人材確保が難しいことから、知的財産をデジタルデータ化して残し、インターネットを通じて市民に配信するシステムを作る」と話した。
すでにホームページでデジタルデータを配信している東京都港区や千葉県木更津市、神奈川県小田原市の例を解説。「ビジュアル化で歴史情報を整理でき、市民がいつでも閲覧可能で、地域学習などに幅広い活用ができる」と利点を強調した。
意見交換で課題となったのが、資料や写真の収集や整理の作業量が膨大になること。「総務課職員だけで担うには無理がある」との声があがった。人的体制の構築には予算がかかわってくることから、担当者からは「来年度以降の課題」との見解が示された。
今年度、既刊の『新旭川市史』の年表などのテキスト情報と、写真・地図などをデジタル化する作業を担う業者が七月十一日、公募型プロポーザルでTRC―ADEAC(本社・東京)に決まった。契約額は約六百万円。(佐久間和久)





