スタジオジブリの映画など、誰もが知るアニメ作品の背景画を多数手掛けたことで知られる山本二三さんの作品展が、道立旭川美術館(常磐公園)で開かれている。
非常に精緻に描かれる山本さんの作品は、光や水面などの表現の神々しさが特徴で、宮崎駿監督作品の『天空の城ラピュタ』などで描かれた印象的な青空と雲の背景は、俗に「二三雲」と呼ばれている。また、制作者の意向をよく反映させ、作品ごとに異なるニュアンスで描き分けられているのも見どころ。
同展では、約二百二十点の作品が所狭しと並ぶ。一つ一つの作品は想像以上に小さく、それだけに、きめ細かい描写が際立つ。映像をスクロールさせるための横長、縦長の作品もいくつかあり、中でも『もののけ姫』で使われた「シシガミの森」の横長の背景画は、月百五十枚ペースで描くこともあった山本さんが、制作に二週間もかけたという。映像解説のためのモニターも随所に設置されている。
同館の寺地亜衣学芸課長は、「キャラクターが描かれていない分、背景画そのものに注目できる作品展です。キャラクターが住む世界を表現している背景の存在感が、思いのほか大きいことを感じられると思います。誰もが見覚えのある作品ばかりですので、その時の記憶を蘇らせながら楽しんでいただけたら」と話す。
六月十五日(日)まで。開館時間は、午前九時半~午後五時(展示室への入場は四時半まで)。月曜日休館。観覧料は、一般千三百円、高大生八百円、中学生五百円、小学生以下無料(要保護者同伴)。障がい者手帳を持つ人は無料。
問い合わせは同館(TEL 25―2577)まで。(岡本成史)





