三浦綾子記念文化財団が全国の小中高生を対象に作文を募集する「三浦綾子作文賞」の最終選考作品が、四日発表された。

 同賞は、三浦綾子文学が多くの人に親しまれ、書くことを通じて児童生徒の生きる力を養うことなどを目的に一九九九年度に創設され、今年で二十七回目。七月一日から十月三十一日まで作品を募集し、道内外からA自由作文部門百三十六編、B課題図書部門四十八編、計百八十四編の応募があった。

 同日午前十時半から、七人の選考委員によって最終選考審査対象の作品が審査された結果、A、B各部門から最優秀賞が一編ずつ、A、B両部門から優秀賞が二編、その他に上富良野町長賞、和寒町長賞、旭川市長賞が選ばれ、計七編の受賞作品が選ばれた。

 自由作文部門では、死を意識することで生きることの大切さが見えてくる気づきを綴った、株本眞有さん(道教大附属旭川中学二年)の「『夏の庭―The Friends―』を読んで」(読書感想文)、課題図書部門では、三浦綾子の人生と重ね合わせて自らの闘病体験を振り返った、川上公充子さん(立命館慶祥高校三年)の「当たり前を見つめ直して」(『道ありき』感想文)が、それぞれ最優秀賞に選ばれた。

 選考委員を務めた村田裕和・道教大旭川校教授は、「今年は創作の入選が少なく、随筆や評論からの入選が多い傾向だった。特にAIの話題で、AI時代をどう生きるかについて自分の言葉で綴っているのが印象に残った。個人的には、社会問題を直接的に論じる作品が以前よりも減って、自分自身の身の回りのことを繊細に捉えた作品が多かったと感じた」などと寸評を述べた。

 年明けの一月十一日(土)に、三浦綾子記念文学館(神楽七ノ八)で同賞の表彰式が行われる。(岡本成史)