画像 旭川竜谷高校郷土部の生徒が製作したアイヌ民族伝統の丸木舟が完成し、十九日、石狩川の金星橋下流左岸で舟おろしの儀式「チップサンケ」が開かれた。

 同部は長年にわたり上川地方のアイヌ民族をテーマに研究を続けている。昨年、富良野市の東大演習林内で台風で倒れた長さ八メートル、直径八十センチほどのカツラの木を譲り受け、川村兼一・川村カ子トアイヌ記念館館長の指導で昨年八月から製作を開始。一年がかりで完成させた。

 アイヌ民族伝統の神事の後、部員の田中史也さん(17)と鈴木健太さん(16)=ともに二年=、顧問の本間愛之教諭、川村館長らが舟に乗り組み出 発。途中、新橋下流で方向を変えようとして舟が転覆、積んでいた飲み物を流してしまうハプニングもあったが、四十分ほどで到着点の旭西橋下流左岸に着い た。

 田中さんは「最初は楽しく乗っていましたが、転覆してからは緊張しました」と感想を話していた。