img札幌の道警本部で先月開催された「第七回交通安全講習技能コンクール」で、旭川中央警察署交通第一課に勤務する村上友美巡査長と竹村幸恵巡査のチームが優勝した。旭川方面から優勝者が出たのは今回が初めて。

同コンクールは、子どもたちに交通安全について教える技能を競うもので、毎年一回開催されている。大会には道警の各方面本部から十チーム十一名が参加、それぞれが交通安全教室などの現場で鍛えた指導技術を競った。

村上・竹村チームは、パネルシアター方式で参加した。披露したのは、ネコの「アサベエ」が主人公の、飛び出しの危険を訴える物語。竹村さんがアサベエの声を、村上さんがナレーションを担当した。

白地のパネルにカラフルなキャラクターを貼り付けて行きながら子どもたちに優しく語りかけ、交通ルールを教える内容。物語の最後では「道路では遊ばない」「信号を守りましょう」「一時停止して左右の安全を確かめましょう」と、三つの約束を呼びかけた。持ち時間は十分間だが、オーバーすると減点対象となるため、九分四十五秒にまとめた。

村上さんと竹村さんは、交通安全教室の講師として、年に数十回も保育園や幼稚園、小学校などから招かれ、このパネルシアターを上演しているほか、子どもたちが庁舎見学に訪れた際の安全教室でも演じている。

村上さんは受賞の喜びとともに「普段は子どもたちを相手に、三十分ほどかけて公演しています。コンクールでは交通安全指導員の方々が聴衆役だったので、多少やりにくさを感じました」と、笑顔で当日の雰囲気を振りかえった。

他の参加者の中には、パソコンのプレゼンテーションソフトを使ったり、腹話術での安全指導を披露する人もいたという。同署の山廣明美副署長は「子どもを惹き付けるように、わかりやすく、優しく演じる二人の話し方が高く評価されたのだと思います。パネルシアターというシンプルな表現手法が、子ども向けの指導として、かえって好感を得たのでは」と話している。