「浅岡信一写真賞 受賞者九人の写真展」がヒラマ画廊(二ノ八)で開かれている。

浅岡信一氏(一九〇四~八一)は旭川アマチュアカメラマン界の草分け的存在。専修大学を卒業後、製菓業の傍ら報道写真に取り組んだ。日本報道写真連盟旭川支部長、フォト集団「北限」の顧問などを務め、アマチュアカメラマン・グループの結成を進めるなど後進の指導にあたった。これらの功績から六六年(昭和四十一年)、写真の分野では初となる旭川市文化賞を受賞している。

浅岡氏は文化賞の受賞について「私一人のものでない」として浅岡信一写真賞を設け、以後毎年一人、顕著な活躍のあった旭川市内のアマチュアカメラマンに賞を贈った。表彰は氏の没した翌年まで継続され、十九人のカメラマンが受賞した。

今展では九人の受賞者がそれぞれ三、四点の作品を出展している。第二回受賞者の野原典雄さん(80)は「市内のカメラマンでも、この賞を知る人が少なくなりました。おそらくこれで最後の展覧会になるだろうと、私は思っています。今の人たちに、昔こんな時代があったのだと、頭の片隅に知っておいて欲しい」と話している。

二十六日まで。午前十時~午後六時(最終日二十六日は午後四時まで)。問い合わせはヒラマ画廊(TEL23―9345)へ。

◆出展者(敬称略・カッコ内は受賞年度)

野原典雄(六九年)、松下實(七〇年)、渡辺耿沃(七一年)、工藤勝彦(七二年)、熱海光(七四年)、小沢和雄(七六年)、田村健太朗(七七年)、下河原正(七八年)、秋山ひろし(七九年)