旭山動物園で生態の勉強大町小学校と新町小学校の六年生、四十一人が十四日、旭山動物園を訪れ、実際に動物に接しながら、同園獣医の福井大祐さん(36)から動植物の生態系についての話を聞いた。「川のおもしろ館の環境学習」の一環としておこなわれた。

まず、子どもたちが訪れたのは「ととりの森」。ここでは一般入園者が立ち入ることができない飼育舎に入り、餌や鳥の生態などについて、その後、「オオカミの森」と「エゾシカの森」では、野生動物と人間との関係について学んだ。エゾフクロウやオオコノハズクなど北海道産の動物舎では自然環境の保持が動物が生きていくために必要なこと、タヌキなどの在来種がアライグマなどの外来種に生存を脅かされていることなどを、福井さんは具体的な例をあげて説明。子どもたちは熱心に耳を傾けメモを取っていた。

引率した新町小学校の南雲育代教諭は「三月に教室で福井さんから川の生きものについてお話を聞きました。今回は動物の生態系を実際に動物園で勉強しようと訪れました。福井さんからお話を聞き、子どもたちの動物を見る目がこれまでとは違ったものになるのではないかと思っています」と話す。

修学旅行生などでにぎわっている園内で、大声で説明をしていた福井さんは「このような企画は初めてで、話したいことがいっぱいあり、時間が足りませんでした。初めての経験でしたが、これからも取り組んでいきたい」と動物園での新たな取り組みに意欲を見せていた。