唯一の被爆国である日本。旭川を含むこの道北地域にも、被爆者が暮らしています。すでにこの世を去った人も少なくありません。こうした道北の被爆者をしのび、核廃絶への思いを新たにする「旭川原爆被爆者をしのぶ市民の集い」が二十八日午後六時半から、旭川市民文化会館小ホールで開かれます。同実行委員会(打本厚史さんほか共同代表)の主催。

今年で二十三回目の開催です。ここ数年と同様に、追悼詩の朗読とスライド上映、道北の原爆死没者の紹介、合唱、黙想を行いながら、被爆者をしのび、恒久平和と核兵器の廃絶を誓います。

今回は、〇一年(平成十三年)に亡くなった長崎の二次被爆者、大瀬戸功さんの被爆体験を朗読劇で伝えます。大瀬戸さんは十五歳のとき、長崎での救援活動で被爆しました。

大瀬戸さんが救援活動をした新興善小学校には、被爆写真「背中の火傷の少年」の被写体である谷口稀曄(すみてる)さんが収容されていたことが、実行委員が資料を読む中で分かりました。偏見、差別にさらされた二人の少年が歩んだ人生を朗読劇で語ります。

入場無料。誰でも参加できます。準備を手伝ってくれる人も歓迎します。連絡は打本さん(TEL87―2080)へ。

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当日、会場ロビーでは「原爆の絵展」も行われます。原爆の絵を見る会(吉田勝弘代表)の主催。

広島平和記念館に保存されている三千枚の絵画を、毎年六十枚ずつ借り受けて展示し、今年で十回目を迎えます。被爆した人々が「あの体験を、どうしても後世に伝えたい」という思いで描いた絵です。

八月四日からは、会場をアッシュアトリウム(一条買物公園)に移して、九日まで展示します。問い合わせは永江さん(TEL34―0919)へ。