春に放流されたサケは数年後には母なる川に帰ってきます。アイヌの人々は自然と深い関わりを持ち、森や川の恵みに深い感謝の念を抱きながら、サケが帰ってくる秋にはそれを「カムイチェップノミ」という儀式で表現してきました。

自然保護に取り組む市民グループ「大雪と石狩の自然を守る会」(寺島一男代表)は一九八四年(昭和五十九年)から、石狩川にサケの稚魚の放流を続け、旭川市内でもようやくサケが少しずつ遡上するようになりました。サケの放流・回帰の運動はアイヌの人々の心と、サケが自然に遡上する「母なる川、再び」の願いがひとつになったもので、守る会では八八年に第一回の「カムイチェップノミ」を開催し、今年で二十二回目を迎えます。

今年は二十七日午前十時から十一時半まで、石狩川に架かる秋月橋の右岸広場でおこないます(車で河川敷に入ることができます。パークグルフ場の案内板が目印です)。旭川アイヌ協議会のメンバーらによるカムイチェップノミ、子どもの広場でサケ神輿、クイズ、大型カルタなどがおこなわれます。また石狩鍋が無料で振舞われます。参加無料。

問い合わせは橋詰さん(TEL090―9432―6572 平日は午後六時~九時までの間に)まで。