「教員のための金融教育セミナー」が七日、上川教育研修センターで開かれ、市内の小・中、高校の教師ら約二十人が熱心に聴講した。

 「金融教育」分野については、平成二十三年度から小学校の授業で取り上げられることになっており、その翌年以降、中学校と高校でもスタートする。

 セミナーでは金融広報中央委員会事務局の金融教育プラザリーダー、國光幸人氏が「金融教育って何ですか?―“生きる力”に通じる金融教育」と題して講演。金融教育は、教育関係者が既成概念として持っている投資教育でも「儲け話」を教える教育でもないことを実例を出して説明。「百円の利息が日歩八銭と、年利二〇%とではどちらが高いか」など、生活に密着した問題を参加者に問いながら話を進めた。

 その後、金融教育の指導書となる『金融教育プログラム~社会の中で生きる力を育む授業とは~』の執筆取りまとめ責任者だった国立教育政策研究所の工藤文三氏が「学校における金融教育の授業プランのヒント」と題して講演。金融教育を実施する上での課題や授業を進める手順・配慮、金融教育が求められる背景、指導計画の立案などについて、専門的な見地から話した。

 講演後、参加した教師たちは買い物に着目した金融教育の指導計画作成に取り組んでいた。

 同セミナーを主催した道金融広報委員会では、今後も金融教育についての啓蒙活動をおこなっていく予定という。