科学や技術の話題を切り口に、市民と研究者をつなぐイベント「第八回 あさひかわサイエンスカフェ」が十六日、教育ネットワーク旭川HI・RO・BA(四条買物公園)で開かれた。

 「あああ、あのね。きーーーのうね。…っあそんだ」などとどもってしまう「吃音」をテーマに、現在わかっている吃音についての研究成果や当事者の体験談を交えながら行われた=写真。

 吃音の研究、指導、治療などを行う「北海道言友会(げんゆうかい)」の南孝輔会長、旭川療育センターで言語聴覚士として勤務する小野栄治さんが、ことばの発達が活発な二歳半から五歳ぐらいの時期に生じる“どもり”への関わり方や、適切な指導・支援を早い時期に受けることの重要性などについて講演。

 北海道言友会のメンバーで当事者である三上康之さん、齋藤俊樹さんらは、「学校で一番最初の難関は、自己紹介。国語の時間の音読も大変、出席番号の日は、先生にあてられる確率が高く憂鬱だった――」など、実体験を話した。

 小学校には「ことばの教室」という機関が設けられているが、中学校以降の支援は未整備だという。

 あさひかわサイエンス・カフェ実行委員会では、スタッフを募集している。科学を広く伝える活動をしてみたいと思っている人なら、誰でも参加できる。問い合わせは、実行委員会代表の高田さん(TEL55―8036・メール takada@asahikawa-nct.ac.jp)まで。