旭川冬まつり会場内で期間中の毎日夕方から、一メートルほどの高さに組まれたやぐらで焚き火が行われた。その周りには暖を取ろうと大勢の来場者が集った。

 焚き火は「しばれ火」と名づけられていて、命名したのは、市内の焚き火好き七人で結成した「しばれ火の会」のメンバー。代表でワインパブ・タートヴァンを経営する徳田聡さん(55)が、飲み友達と子どもの頃の焚き火の思い出話したのがきっかけで結成したそうだ。焚き火を大勢で楽しみたいと冬まつり実行委員会や市に依頼し、四年前から毎年「しばれ火」が開催されている。

 木材は材木屋の知人から製品にならない廃棄する木と、ラーメンの梅光軒の使用済みの割り箸を使っている。材木は上部が細くなるように三角錐の井形に組むのがコツ。燃えカスが散らばらないそうだ。

 期間中は天候に恵まれて横風の影響も少なく、真っ直ぐに火が伸び上がった。火を見て自然に集まってくる来場者たちは焚き火の周りに置かれた丸太の椅子に腰掛け、ひと時を楽しんだ。

 「のんびり火を眺めたり、知らない人同士で会話したり、焚き火にはそんな魅力があります。バーベキューや焼きいもを作るのは焚き火と言いません。火に仕事をさせないのが焚き火です」と徳田さんは話す。