全国で約千四百五十の葬儀社が加盟する全日本葬祭業協同組合連合会がこのほど、「全葬連葬儀事前相談員」の資格制度を創設した。旭川の葬儀社、淤 見(おみ)の淤見政儀社長(59)と市村道保さん(28)が東京で筆記と実技の試験を受け、合格した。北海道では六人が取得した。

 この資格は、葬儀に関する事前の相談に対して的確に対応できる能力があることを示すもの。経産省大臣の認可団体が認定する資格という点から、顧客にも安心感を持ってもらうことが出来るとしている。

 同社は以前から葬儀の事前相談に取り組んでおり、四年前には専用の相談室を開設している。そうした経緯から、現在では執り行う葬儀の六割ほどが事前相談によるものだという。

 淤見社長は「当社では自社にホールがあるために、寺院など会場の都合によらない葬儀をすることができます。ですから個人葬や家族葬などの小規模の ものや、無宗教の葬儀にも対応しやすい環境があり、かなり前から他に先駆けてこうした葬儀の事前相談を行っていました。以前から関連する資格があれば良い と思っていましたので、早速取得しました」と話す。

 事前相談は、家族の葬儀について、費用やスタイルなどを聞きに訪れる人が多い。市村さんは「少ないですが、がんなどを告知され、ご自分でご自分の 葬儀の相談に見える方もいらっしゃいます」と話す。淤見社長も「自分の最期について考え、準備して周囲に託す、そんな時代に変わりつつある」と話してい る。

 淤見は市内神楽五ノ五、TEL61―7555。