印刷業のラッツ994(豊岡十四ノ六、伊藤勝治社長)が、ネット上の問診で簡単な健康診断が受けられるサービス「e―ヘルスバンク」の北海道総代理店の権利を取得した。
このサービスは、米国コーネル大学医学部の健診プログラムをもとに、日本ヘルスバンク(本社・東京)が開発した。
男性は二百十二問、女性は二百三十二問の質問に答えると、九系統三十三項目にわたってA~Dの評価が出る。医療機関による実際の健診と比較した場合の「信頼率」は八九・三%と、高い数字が出ている。元々は紙の質問表で実施していたが、十年ほど前からデジタル化した。
同サービスのHPを開き、利用者一人ずつに発行されるIDとパスワードを入力すると、健診が受けられる。試しに記者が受けてみたところ、たしかに既往症の尿路結石や血糖値が高いことなど、自覚していることと合致した。所要時間は十分足らずだ。
定価は、一回用が三百五十円、四回用が千円。しかし、ラッツ994の伊藤社長は、こうした形で一つずつ小売りするのではなく、企業や団体の顧客サービスなどとしてまとめて販売し、料金は割り引きしようと考えている。
同サービスは様々な形に応用できる。企業が福利厚生の一環として使うほか、IDによる顧客管理ができるので各種の会員カードとして使える。また、健診を行った上で再度来店すると特典があるなどの仕掛けをすれば、リピーター作りのツールとしても使える。大手ドラッグストアでは、貯まったままのポイントを使わせる手段として導入する検討を始めたという。
伊藤社長は「アイデア次第でビジネスに活かせます。医師法などの面でも問題ないことが確認されています」とサービスの活用を呼びかけている。問い合わせは、ラッツ994(TEL35―4466)へ。