「地域密着人情銭湯」の上り旗を掲げるフタバゆ(春光七ノ五)で、リンゴやナシ、トマトを販売中だ。「春光台団地のお客さんをバスで送迎している時、お年寄りたちが『周りに店が少なくて買い物が不便だ』とこぼしているのを聞き、六年前から親戚や知人の農家から品物を仕入れて売っています。みなさん、新鮮で安いと喜んでくれますよ」と経営者の加地経郎さん。

 リンゴとナシは深川市納内の荻原果樹園産で、トマトは市東鷹栖のルーテル・ガーデン産だ。リンゴはつがる、ナシは千両、トマトは桃太郎で、味はお客さんの折り紙つきだという。値段はリンゴ一個五十円、ナシ一個百円、トマト一袋(一㌔)三百円、二袋五百円。

 六十歳代の女性は入り口で、「あら、今年もやっているのね。これ美味しいから、嬉しいね」と両手に抱えるほどの量を購入していた。

 今年は晩夏に販売したカボチャが大好評で、あっという間に完売した。加地さんは「来年も…」と約束させられたという。

 来年一月には和寒の越冬キャベツを販売する予定だ。仕入れ先は加地さんが探し出した農家だ。「風呂屋だか、野菜屋だか、わからない、なんて笑われますが、お客さんに喜んでもらうのが一番」と加地さんはいつも笑顔だ。