今年開館二十周年を迎えた大雪クリスタルホールが記念自主文化事業として企画する「カムイクリエイティブミーティング/ファイナルコンサート」が十一月十六日(土)午後六時から、同ホールで開催される。

 旭川に住むクラシックや邦楽、ジャズ、アイヌの音楽に取り組む若手音楽家たちがジャンルを越えて一つの曲を演奏しようという取り組み。四月から八月まで二カ月に一回、相互理解を図るミーティングを開いてきた。今月には最終リハーサルをおこない、ファイナルコンサートに臨む。旭川の風土に根ざした独創的な音楽の創作を目的に、佐々木義生さん(ジャズマンス主宰)が総合プロデュースを担当する。 

 佐々木さんは「旭川の風土、音楽、それにアイヌ民族についての考え方について、お互いの理解を深めるためミーティングを重ねてきました。その中で得た旭川の特徴を表すキーワードは、人と神、自然、戯れの四つでした。これをもとに、コンサートではアイヌ音楽を中核とし、全く異質な四つの音楽が融合した曲を聞いていただきたいと思っています」と話す。

 四ジャンルの音楽は、それぞれ、クラシックが金管と木管、打楽器、邦楽が三味線と琴、尺八、唄、ジャズが管楽器と打楽器、アイヌ音楽がトンコリとムックリ、唄で演奏する。佐々木さんは「音楽の力を信じている若い人ばかりです。人間同士の深い理解が深まれば一つの音が生まれます」と積み重ねてきたミーティングの成果に自信をみせる。

 ファイナルコンサートでは四つのジャンルそれぞれの独創曲と、四つが融合した曲が演奏され、世界的なパーカッション奏者のジョバンニ・イダルゴなどプロの音楽家十人が加わる。

 入場料は一般二千五百円、シルバーとハートフルは二千円、学生千円。カワイ旭川ショップと玉光堂フィール旭川、ヤマハミュージックリテイリング旭川店、旭川市民文化会館、大雪クリスタルホールで販売している。