旭川市と比布町にまたがる突哨山で二十一日、近文第二小学校の五、六年生十二人がシラカバの木から樹液を採集する体験学習を行った。

 同小では、総合学習の時間などで、子どもたちが地域にある突哨山の自然や歴史について学んでいる。この日は、同山の自然を守る活動を続けている麓の農家、黒川博義さん(73)と、公園としての突哨山の指定管理者になっているNPOもりねっと北海道の清水省吾さん(27)がガイド役を務めた。

 場所は、市民グループ、突哨山と身近な自然を考える会が所有する「カタクリ広場」。「太いから樹液がたくさん入っている」と言うグループと、「細くて若いほうが樹液は出るし、新鮮そうだ」と主張する女子のグループが選んだ二本のシラカバの木に、手回しドリルを使って直径六㍉ほどの穴を開けた。すぐに樹液があふれ出し、子どもたちから「ワァ、すごい」と歓声があがった。ペットボトルに透明な樹液が少しずつ溜まっていく。四十分ほどで三百㍉㍑の樹液が採集できた。

 採集した樹液は子どもたちが分けて持ち帰った。後日、樹液を味わった子どもたちの感想を聞いたところ「あまりおいしくなかった」とのこと。樹液の自然で控えめな甘味は、現代っ子には、物足りないということかも知れない。