旭川商工会議所が主催する創業者セミナーが十一日、旭川ロワジールホテル(五ノ七)で開かれた。
 第一部の基調講演の講師は道税理士会旭川支部顧問の小城公明さん。「地域に根ざした税理士を目指して」と題し、自身の実体験をもとに話した。
旭川商業高校在学中に税理士を目指すと決めた小城さんは、日大商学部に進学。在学中は勉学もさることながら、エレキギターのグループ、ベンチャーズにのめりこんだ。卒業後、開業を目的に帰旭し、市内の税理士事務所に勤務。できるだけ実務を経験しようと、時間をいとわず仕事に励んだ。三十歳で独立した時、顧客はゼロだったが、三十八歳で自己資金三千万円を貯め、自社ビルを建設。現在は社員十五人、顧客三百社を抱える事務所に成長した。
小城さんは税理士の仕事のほか、研修施設での勉強会や企業家研修、元国税庁長官の大武健一郎氏らを講師に招いて若手企業家のためのセミナーなども開催している。
「目的を持ったら長く続ける努力をすることが最も重要。途中であきらめてはいけない。盲導犬の育成資金を集めるために、趣味だったベンチャーズの演奏も続けている。実学に学び、好奇心を持ち、人との出会いを大切に、旭川経済の活性化の一翼を担う起業家になっていただきたい」と結んだ。
第二部では、小城さんをコーディネーターに、住宅・家具補修業のリーテックの大橋晋社長と、中古車販売業、志粋の小林雅樹社長がパネルディスカッションをおこなった。