グイッと飲むのではなく、じっくり味わうビール「クラフトビール」が全国的に注目を集めている。旭川でクラフトビールをメインに営業しているビア&レストラン モローズ(二ノ八)が十一月末から、同店初のオリジナルビール「セッションIPA」を提供している。

 十月から大雪地ビール(宮下通十一)で醸造を始めた。ホップは北海道で生まれ、現在はアメリカで栽培されている、希少な「ソラチエール」を使用。柑橘系の芳醇な香り、飲み口はサラリとしていながら、後味は深い苦みを楽しむことができる。

 佐藤圭代表(31)は「大雪地ビールさんに機械の使用方法から完成まで、付きっきりで協力していただき、自信作ができました。新たな試みに挑むことができたことに感謝です」と笑顔。道外の出張や観光で訪れた人からは「旭川にもクラフトビールがあるんだ」と喜ぶ声もよく聞くそうだ。

 六百㍑(約二千杯分)を製造したが、今月末には品切れとなる見込み。今月二十日前後には第二弾「アメリカンウィートエール」も提供を予定している。佐藤代表は「今後一カ月ごとに新たなビールを提供しながら、卸売りや流通も視野に入れ、クラフトビールの可能性を広げたい」と意気込んでいる。

 「セッションIPA」は一パイント(五百六十八㍉㍑)千二百八十円、ハーフパイント(二百八十四㍉㍑)で六百八十円。系列店のリアルエールモローズ(四ノ七)、旭神店(旭神二ノ四)でも飲むことができる。