中川克巳さん(75)の写真展「カムイミンタラ」がカフェ花みずき(二ノ三)で開かれている。

 中川さんは工学院大学(東京)の助教授を六十五歳で退職し、旭川に移り住んだ。移住後は趣味のカメラに没頭し、自然を被写体にした撮影を続けている。

 ここ二年半ほどは、旭岳・姿見平の冬を中心に撮ってきた。掲載写真は、環状の雲を被った旭岳。まったく別の構図を狙っていたが、ふと山頂に目をやると、珍しい形の雲がかかろうとしていた。急いで広角レンズで何枚か撮影し、そのうちの二枚を合成した作品だ。

 中川さんは「姿見平には五十回ほど撮影に行きましたが、こんな光景は初めて見ました。雲はこの後二分ほどで消えてしまいました。合成するなら三脚を使って撮るべきですが、そんな時間の余裕はなくて、手持ちのままで撮りました。珍しい景色が撮れたので、ぜひ多くの方に見ていただきたい」と話している。

 この写真をはじめ、紅葉の姿見平など多くの作品を展示している。十七日(土)まで。午前十時~午後六時(最終日は午後四時)まで。問い合わせは花みずき(TEL22―8731)へ。