人命救助に貢献したとして市内旭神町の片岡工さん(75)に五日、旭川市消防本部から感謝状が贈られた。

 片岡さんは昨年十一月十一日、市内四ノ九の歩道上にうつ伏せで倒れていた男性(75)を発見。通行人と協力して仰向けに姿勢を変え、他の通行人に119番通報を依頼し、心肺停止の状態を確認して、胸骨圧迫(心臓マッサージ)を三十回実施した。間もなく救急隊が到着し、男性は病院に搬送されて命を取り留めた。男性はその後、大きな後遺症が残ることもなく、日常生活を過ごしているという。迅速で的確な救命処置が回復につながった。

 片岡さんは旭川剣道連盟の会長。大会や稽古などで役立つことがあるかもしれないと、二〇一五年七月に赤十字救急法救急員の資格を取得した。実際の救命処置は初めてで、学んだことが役立った。

 平野文彦消防長は「人命を救うのは大変なことです。初期対応が良く、勇気を持って実践していただきました」と感謝の言葉を述べた。

 片岡さんは「教わった通りにやることができました。多くの人に講習会を受けてもらい、資格を取って欲しいと願っています」と話していた。