在日米軍への「思いやり予算」をテーマにしたドキュメンタリー映画「ザ・思いやり」(二〇一五/日本/八十八分)の上映会が二十二日(日)、サン・アザレア(六ノ四 建設労働者福祉センター内)で行なわれます。市民グループ、チーム「今だから」の主催。

 日米地位協定で義務付けられていない「思いやり予算」は、一九七八年(昭和五十三年)、在日米軍基地で働く日本人従業員の給与の一部を、日本が負担すると決定したことからはじまっています。当時、オイルショックや円安・ドル高の状態が続き、金丸信・防衛庁長官(当時)が「思いやりの立場で対処すべき」と発言した経緯からこの名で呼ばれるようになりました。それから三十年以上経った現在も予算は支払われ続け、総額は六兆円以上、その全ては国民の税金から支払われています。

 映画では、アメリカ人のリラン・バクレー監督が、「思いやり予算」の疑問に切り込みます。日本国民の税金で、在日米軍とその家族は電気、水道、ガスは使い放題、有料道路料金は無料。住宅や小中学校、教会の建設や運営だけでなく、プールやゴルフ場やマクドナルド店舗の建設費にまで予算が使われています。さらに、後を絶たない重犯罪、凶悪犯罪の賠償金にも使用されています。米兵一人あたり年間一千五百万円という膨大な額が軍人の贅沢な生活に使われている現実を、様々な視点から鋭く、ユーモアたっぷりに日本人に問いかける内容です。

 上映は①午前十時、②午後一時、③午後四時、④午後七時の四回。

 前売りチケットは、八百円(当日千円)、大学生・障がい者四百円。高校生以下無料。一回目だけ託児があります(要予約、一人二百円)。

 チケットの購入と問い合わせは、こども冨貴堂(七条買物公園・TEL25―3169)、きっちんらいる(鷹栖町十六線八号・TEL87―5046)まで。