映画「独裁者と小さな孫」(二〇一四/ジョージア、仏、英、独合作/百十九分)の上映会が二十三日(日)、シアターカンダ(三ノ八神田館三階)で行われます。旭川映画村(多田裕哉代表)の第百五回例会としての上映です。

 舞台は独裁者が支配する、とある国。独裁者とその家族は国民から搾取した税金で贅沢な暮らしをしていた。彼は多くの罪なき国民を政権維持のために処刑してきた冷酷で無慈悲な男だった。だがある晩、クーデターが勃発。妻や娘たちはいち早く国外へ避難したが、老いた独裁者と幼い孫だけが取り残される。民衆が暴徒化し、政権は完全に崩壊した中、指名手配を受けた独裁者は、小さな孫とともに海を目指す――。

 監督は、ヨーロッパで逃亡生活を続けているイラン出身のモフセン・マフマルバフ。フセイン政権崩壊や「アラブの春」など、終わることのない憎しみの連鎖を目の当たりにした監督が〝現代のおとぎ話〟として普遍的な平和のメッセージを描いています。

 上映は、①午前十時半②午後一時半③同四時の三回。前売りチケットは一般千二百円(当日千五百円)。冨貴堂各店、こども冨貴堂、ジュンク堂書店旭川店、ホテルカンダ、コープさっぽろ(シーナ、ルミネ東光)、あさひかわ新聞で取り扱っています。高校生以下は当日券のみ(千円)です。

 問い合わせは旭川映画村(TEL23―3623)へ。