高校生によるソーシャルビジネス企画コンテスト「ソーシャルイノベーション・リレー」国内決勝大会(二月・東京)で、旭大高商業研究部の鑓水柚希さん(三年)と富永実花さん(二年)のチーム「YUMEPIRIKA」が、全国決勝大会進出の七チームに残り、初挑戦ながら全国三位入賞の快挙を達成した。

 コンテストは、エヌエヌ生命、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本などの主催。ソーシャルビジネスは、子育てや高齢者・障がい者の支援や地方活性、環境保護、貧困、差別など、様々な社会問題の解決を目指して事業を展開し、社会貢献を目的とした取り組み。

 コンテストでは自らが身の回りに課題を見つけ、それをソーシャルビジネスとして解決策を見出して発表する。全国から百二十二チーム、約四百九十人が応募し、第一次、第二次の書類選考を経て、七チームが八分以内でビジネスアイデアをプレゼンテーション方式で発表した。

 旭大高の二人は、「睡眠負債を減らそう」をテーマに、政府は「働き方改革」をPRしているが、残業や長時間労働で実際は睡眠負債が増加している。その解消のために、睡眠空間をケータリングすることにより、多くの睡眠負債を抱えている人たちの労働生産性を上げることができると判断。AI(人工知能)を取り入れたビジネスプランを発表し、審査員から高い評価を受けた。

 二人は睡眠時間について、聞き取り調査やアンケートを行ったり、休日返上でプレゼンテーションの練習に励むなど積極的に取り組んできた。

 部長の富永さんは「まとめるのが大変でした。コンパクトに説得力がある発表を心掛けました」。鑓水さんは「プレゼンは、どうやったら人に伝わるかを考え、話し方も工夫しました」と話した。
 二人は「まさか三位になるとは思っていませんでした」と笑顔で顔を見合わせた。