二〇一四年七月に急逝した岩田道夫さんの没後五周年作品展『旭川・嵐山そして万葉の世界へ』が二十日から二十六日まで、市民ギャラリーコレクション館(宮下通十一)で開かれます。

 岩田さんは一九五六年、網走市生まれ。北大理学部を中退し、絵画や童話、詩の創作に専念。八九年に札幌から旭川に移り住み、旭川の自然を題材にした作品を数多く書(描)きました。特にアイヌ民族の聖地とされる嵐山に心惹かれ、たくさんのチノミシリ(アイヌ語で、我ら・祭る・山)を題材とした作品を残しています。

 絵画は油彩をはじめアクリル、水彩、ペン画などのほか、陶板、消しゴムアートなど多様な作品を制作しました。日本児童文芸家協会新人賞を受賞した散文詩集『雲の教室』や詩集『ミクロコスモス・ノアの動物たち』、詩画集『チノミシリ』などを自費出版しています。

 昨年九月、「日露文化芸術フェスティバル」の一環として、北海道を代表してサハリン州立美術館で三週間にわたる展覧会「岩田道夫の世界展」が開催されました。訪れた数千人の人たちは、作品群の素晴らしさを賞賛していました。

 没後五周年を迎える今年、岩田さんが残した膨大な作品群の中から、こよなく愛した常磐公園や嵐山、大雪の山々などをテーマにした作品を展示します。

 特に、常磐公園にあるすべてのマンホールや樹木などを描いた『常磐公園地図集成』や、消しゴムを彫刻した温かい絵柄の消しゴムアートなどは、子どもたちがとても喜ぶ作品です。

 入場無料。午前十一時から午後六時まで開館(最終日は午後四時まで)。

 問い合わせは、ギャラリーコスモス代表・村田さん(TEL22―3567、080―5581―3367、メールkazukomurata0718@gmail.com)へ。